クレジットカードのブランドには、国際的に流通している「国際ブランド」があります。国際ブランドにはMastercard®(マスターカード)、Visa(ビザ)、JCB(ジェーシービー)、アメリカン・エキスプレス®、Diners Club(ダイナースクラブ)、銀聯(ぎんれん)、ディスカバーなど、さまざまな種類があります。
Mastercard®は、Visaと同じく世界中で使うことが可能で、普及率が高い国際ブランドのひとつです。それでは、Mastercard®とVisaは、どのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、Mastercard®とVisaとの違いのほか、Mastercard®ならではの特徴について紹介しましょう。また、Mastercard®とVisaカード、どちらを持つべきかについても解説します。
Mastercard®とVisaは決済カードブランドで、決済システムを提供
国際ブランドは、大きく2つのタイプに分けられます。ひとつは、決済機能の利便性にこだわった「決済カードブランド」と呼ばれるタイプで、もうひとつは、旅先やエンターテインメント関連での利用時のサポートを充実させた「T&Eカード(トラベル&エンターテインメントカード)」と呼ばれるタイプです。
Mastercard®やVisaは、いずれも決済カードブランドのタイプであること、また、いずれも決済システムのみを提供しているという点で共通しています。Mastercard®やVisaは、独自にクレジットカードを発行しておらず、Mastercard®やVisaからライセンスを得た各提携会社が、クレジットカードを発行しているのです。
Mastercard®とVisaの違いは?
Mastercard®とVisa、いずれもさまざまなお店やサービスで、クレジットカードを利用できるように決済システムを整備している決済機構ブランドです。日本国内に限っていえば、Mastercard®やVisaのブランドがついたカードであれば、ほとんどの店舗で利用できます。
あえて違いを挙げるとすると、一部の店舗でMastercard®は使えるが、Visaカードは使えない場合があることです。
Mastercard®ならではのメリットは?
Mastercard®特有のメリットとして、会員だけが利用できる「プライスレス・シティ」と、グローバルATMネットワーク「Cirrus(シーラス)」の特典が用意されていることが挙げられます。それぞれについて、詳しくご紹介します。
プライスレス・シティの特典が用意されている
プライスレス・シティとは、Mastercard®会員だけが利用できる優待プログラムです。ニューヨーク、香港、ロンドン、シドニーなど、各国で行われるイベントに参加できたり、会員専用のサービスを受けたりすることができます。
なお、日本国内では、「プライスレス・ジャパン」という名称で、旅行、エンターテインメント、ホテル、レストランで、特別なサービスを受けることができる優待プログラムが展開されています。
Cirrusのシステムが用意され、海外でキャッシングしやすい
Cirrusとは、Mastercard®が中心となって世界的に展開している銀行のオンラインネットワークです。CirrusのマークがあるATMであれば、世界各国でMastercard®によるキャッシングが可能です。
2つのサークルが重なり合う、Mastercard®のアイデンティティ
赤とオレンジの円が重なり合うMastercard®のロゴマークは、1968年に登場したものです。色やデザインの変遷を重ねながらも、この「2色の円」のモチーフは、その後もずっと使われ続けています。
2016年に行われたデザイン変更では、「mastercard」という文字の書体や大きさ、位置の変更が行われました。続いて、2019年にもデザインは変更され、「mastercard」という文字が消えて、円2つのみのデザインとなっています。
国内外で便利に活用できるMastercard®を1枚保有しておこう
Mastercard®はVisaとともに、日本国内はもちろん、世界各国で利用できる、普及率の高い国際ブランドです。プライスレス・シティやCirrusのシステムなど、Mastercard®ならではの特典が用意されている点も魅力といえるでしょう。
国内外で活用できるMastercard®は、1枚保有しておくのがおすすめです。