クレジットカードを申込むときには、実際にクレジットカードを発行するカード会社とは別に、決済システムを提供する国際ブランドを選ぶ必要があります。
たとえクレジットカードに詳しくなくても、マスターカードやJCBといった主要な国際ブランドは誰もが1度は耳にしたことがあるはず。
それでも、それぞれの特徴や違いなどは意外と知られていないものです。
この記事では、国際ブランドのなかでも安定した人気を誇る・VISAについて徹底解説!
VISAの概要はもちろん、メリットやデメリットまでをわかりやすく紹介します。
国際ブランド・VISAの概要
「クレジットカードといえばVISA」と考える人も少なくないほど、国際ブランドとして圧倒的な知名度を誇るVISA。
日本人にもなじみ深いVISAですが、実際どのような国際ブランドなのでしょうか?
まずはVISAの概要についてまとめてみました。
世界No.1シェアを誇る国際ブランド
VISAは、1958年にバンク・オブ・アメリカが設立した国際ブランド。
マスターカード、JCB、アメックス、ダイナースと合わせて5大国際ブランドとも呼ばれることもあります。
どれも有名な国際ブランドですが、VISAの世界シェアは50%と半数にもおよび、2位のマスターカード(26%)を大きく引き離しています(※)。
約23億人の会員が利用しており、世界No.1の国際ブランドといえるでしょう。
また、VISAはクレジットカードの決済システムを提供する決済機構としても定評があり、クレジットカードのほか、デビットカードやプリペイドカードなど多彩な決済方法に対応しています。
JCBのように独自のクレジットカードは発行されていませんが、VISAからライセンス権利を得たカード会社によってクレジットカードを発行されています。
(※)The Nilson Report「Purchase Transactions on Global Cards in 2017」
VISAのメリット
世界中で利用されている国際ブランド・VISA。
歴史ある国際ブランドとはいえ、なぜここまで多くの人に選ばれているのでしょうか?
以下、VISAのメリットについて調べてみました。
- 決済手段としての信頼性が高い
- 加盟店が多く、世界200カ国以上で使える
- 多彩な決済サービスを利用できる
- クレジットカードの種類が豊富である
- オリンピック会場で利用できる
- セキュリティ技術が高い!
決済手段としての信頼性が高い
世界で発行されるクレジットカードの半数はVISAブランドということもあり、VISAの決済額はかなりのもの。
2006年時点での年間決済額は4.4兆ドルと公表されており、現在はさらに成長していることが予想されます。
クレジットカードは決済手段のひとつですから、ただ所有するのではなく、実際にどれだけ使われているかが重要です。
VISAの決済額の高さを見れば、決済手段として多くの人に利用されていることは一目瞭然!
世界中で安心して使える信頼性の高さがVISAの最大の魅力です。
加盟店数が多く、世界200カ国以上で使える
VISAは世界200カ国以上の国や地域で利用されています。
海外でクレジットカードを利用する人なら、VISAが1枚あれば心強いでしょう。
アメリカ発の国際ブランドとあって、かつては「アメリカはVISA、ヨーロッパはマスターカード」とされていたこともありましたが、現在はそうした地域差はありません!
観光地のみならず、大小さまざまな店舗で利用できるので大変便利です。
また、VISAやPLUSのマークがついた海外ATMから現地通貨を引き出すことができるのもVISAのメリット。
2018年時点で270万台のATM(※)が利用できるので、旅行先で現金が必要なときも安心です。
(※)VISA公式サイト「海外旅行でのさまざまな支払にも、『世界通貨、Visa』」
多彩な決済サービスを利用できる
業界でいち早く24時間ATMサービスやデビットカードを導入したり、電子署名やモバイル決済、オンライン決済の新技術を提供したりと、VISAは最先端の決済サービスを提供し続けています。
クレジットカードやデビットカード、プリペイドカードはもちろん、最近は世界的なキャッシュレス決済の拡大から、カードリーダーにかざすだけで決済が完了するタッチ決済もスタートしています。
多彩な決済サービスから自分好みの方法を選べるのもVISAならでは。
一方で、不正利用を防ぐ技術やサービスも進んでいるので、快適なカードライフを実現できます。
クレジットカードの種類が豊富である
クレジットカードは発行するカードの種類によって、選べる国際ブランドが違います。
しかし、VISAは日本でも長く利用されてきた歴史があるため、国内で発行されるクレジットカードのほとんどが、VISAとライセンス契約を結んでいます。
これは言い換えると、VISAならたくさんのクレジットカードからセレクトできるということ。
ですので、国際ブランドをVISAに決めてしまえば、高ポイント還元率のものからステータス性の高いものまで、クレジットカードの選択肢が広がります。
オリンピック会場で利用できる
VISAはさまざまなイベントのスポンサー企業としての顔も持っています。
特に有名なのが、1986年以来努めているオリンピックの公式スポンサー。
オリンピック会場での支払いやチケット購入ではVISAが唯一の決済手段に指定されており、オリンピックに興味がある人にとっては欠かせない存在となっています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックでも、VISAブランドのクレジットカードがあれば大活躍すること間違いなしです。
セキュリティ技術が高い!
そもそもクレジットカードは、カード裏にある黒い磁気ストライプを使って決済されるものでしたが、磁気ストライプは情報を盗まれやすいため、スキミング犯罪に利用されやすいことが問題となっていました。
そんな中、近年主流となりつつあるのがICチップです。
磁気ストライプに比べて保存できる情報量が多いのにも関わらず、暗号化などによって高度なセキュリティを実現。
暗証番号4桁だけで決済できるなど使い勝手も向上しています。
日本でも国をあげてのICチップ対応カードの促進が進められていますが、カードの種類によっては未搭載のものも…。
VISAはICチップに力を入れてきた実績があり、ほとんどのカードがICチップ搭載となっていて安心です。
VISAのデメリット
世界で支持され、人気の高い国際ブランド・VISAですが、いくつかデメリットとされる特徴もあります。
続いて、VISAのデメリットについてもチェックしておきましょう。
- プロパーカードがなくステータスが高くない
- Apple Payで一部使えない機能がある
プロパーカードがなくステータスが高くない
JCBやアメックス、ダイナースなどの国際ブランドは、自社によるクレジットカード=プロパーカードを発行しています。
一般的に、プロパーカードは提携カードよりもステータスが高いとされています。
国際ブランド自らが発行するという信頼性の高さのがその理由です。
ほか、券面デザインの影響も考えられます。
企業のロゴなどがつく提携カードと違い、プロパーカードは国際ブランドのロゴだけをあしらったシンプルで高級感あるデザインが特徴。
こうしたデザインも、ステータスを高めているのです。
VISAはプロパーカードを発行していないため、必然的に他社の提携カードを選ぶことになります。
ステータスを求めるなら、ゴールドカードやプラチナカードなどでカードのグレードをあげるしかありません。
Apple Payで一部使えない機能がある
VISAはタッチ決済やオンライン決済など最新の決済技術を導入し続けており、さまざまな電子決済に対応しています。
Apple Payもそのひとつですが、実はVISAブランドのクレジットカードでは利用できないサービスがあるのです。
Apple PayはiDマークのある国内店舗、国内外のMastercardコンタクトレスマークのある店舗、Apple Pay対応のオンラインストアで利用できます。
しかし、VISAブランドのカードの場合、オンラインで利用できません(2019年9月10日時点)。
交通系電子マネー・Suicaを利用している場合も注意が必要。
VISAブランドのカードだとiPhoneのWalletアプリからはSuicaのチャージできないのです。
チャージするにはSuicaアプリのインストールが必要になるので、アプリを管理する手間が増えてしまいます。
Apple Payについては以下の記事も参考にして下さい。
初心者におすすめ! VISAブランドのクレジットカード3選
VISAのメリットにあげたとおり、VISAブランドのクレジットカードは種類が豊富!
そのため「国際ブランドはVISA」と決めても、クレジットカード選びは大変です。
特にクレジットカードが初めての人にとって、たった1枚を選ぶのはハードルが高いはず。
そこでマネ会がVISAブランドのカードのなかから、クレジットカード初心者にぴったりの3枚を厳選して紹介します!
ぜひカード選びの参考にして下さい。